AM 7:00 東京着。
少し時間があったので駅周辺を歩く。よく考えると朝に東京駅周辺は初めてだった。
丸の内側のオフィス街はヒューマンスケールから逸脱したスケールのオフィスが建ち並ぶ。歴史上の教会堂のように現代人の崇拝の対象として金があり(高度資本主義)、その表現物としてフラットな床の積層物が聳え立っているように感じる。
しかし、その中でも開発からは取り残されたような辰野金吾の東京駅と山田守の東京中央郵便局はヒューマンなスケールにあったものに感じる。オフィスの仕上げの大まかさと、煉瓦貼りなどのテクスチャー、高層と低層などの違いだろう。最近の卒計にみられるヒューマンスケールの空間の反復、アルゴリズム、増殖のリアリティの土台。

その後新幹線に乗車。広い平坦な土地にぽつりぽつりと家が建つ。人は土地を愛し、建築する。傷つける行為としてではなく、愛の交配として。

11:00 仙台着。
瑞鳳殿に訪れる。
唐様式のような豪華な組手が印象的な建造物群。少し急な傾斜を進み、計3つの寺院を回遊する順路。
曲がりくねった山道が通る林の中に少し見える組手は一見派手ではあるが周囲となじんだ風景を形成し、自然と日本建築の相補的シークエンスを生み出している。

歩いてせんだいメディアテークまで迷いながらも行く。
様々なアクティビティを許容する日本の現代建築の中でも代表的な建築だ。
平らなスラブにチューブが貫通し、近代的なグリッドを全く感じないユニバーサルスペース。
層ごとに全く違う使われ方されている。少しがチューブが強過ぎる感がある。夜景は光るキューブのごとく美しい。