2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

かつての過ちと向き合ったと言えるだろうか。 意図的に作り上げた、都市化した自分を利用して得たとも言える刹那的罪悪。自分の傷よりも何倍も広く、深い亀裂を癒すには、己を捧げる絶対的従属が必要だった。しかし、まだ、この流産ともいうべき不確定的希望…

街に,東京にでた. 別に久しぶりにでたということではないが,街を目的的に歩いたのは久しぶりだった.そこまでの収穫があったというわけではないが,何か今までと違う圧倒的情報量を感じた. 銀座経由で広尾にいって駅周辺をぶらついていただけなのだが.1…

日記を書いていない,ということは自覚していたのだけれど,研究室に10時間以上籠っているだけの生活で,修士論文以外のための発見があるわけがない.外部的なことというと新聞は読んでいる.しかし,レビュー的に書く,ということがどこまで意味があるのか…

研究室で論文を書く.そのうち書評としても大量に文章を生産して溜まった知を論文以外のベクトルに応用できるようにしておきたい. 帰って久しぶりに映画を見る.奥の方にあるDVDを掘り当て,研究室のTにそそのかされた「耳をすませば」.

耳をすませば 戦後,高度成長とともに住宅供給のための典型的なニュータウンに育った少女の物語.団地に住む典型的な核家族であるが,街のアイデンティティの乏しさと同期しているのか,物語の世界に没頭している.仲間内に作詞した詞のニヒルなバージョンで…

どこそこにある「大きな力」たちと,そのベクトルの交錯による抗力.その狭間で動く普通の人たち.何も疑問もなくただ自分の幸せのために社会的犠牲になっている.どこかからの力によって,国民というのは経済や政治の権力に従うだけのものになっているのだ…

人にはプライドがある人とない人がいるという. でもそのプライドにもいろんなプライドがあるように思う.大きく言うと尊厳であるのだが,他人には関係のないプライドと他人と共生しながらも生きるプライド.前者はぼくは全く意味がないと思う.それは自分を…

冬だけが現実なのではないか,と思うことがよくある. 夜明け寸前の暗闇と身にしみる冷たい気温は,心に突き刺さる.それは,唯一生きているという実感なのかもしれない.「人肌恋しい季節」などという俗語では表現できないほどの繊細さが,この季節には存在…

横浜建築都市学 吉原直樹 「創発的なコミュニティ形成の可能性と課題」 香港・マカオ・マレーシア・インドネシアなど,アジア圏でのコミュニティ社会形成をフィールドワークし続けて来た吉原直樹氏の講演. 特にジャカルタの町内会的なもの,バリの「バンジ…

建築ってなんなのか. それは時代にとっても,歴史にとっても,そして自分にとっても移り変わっている. 世代とか,社会によって価値観の移り変わりと生活の変化は,いつまでみていても終わりがない.そのことだけはしっかりと認識していないと,自分を見失…

昨日の寒さと天候とは180°変わって,枯れ葉と緑を透過した光は,多くの意味を携えた色になって地面,街,そしてぼくに語りかけていた.そこに秋の少し冷たい風は,ぼくを現実に引き戻す役目を果たすべく,いつも光とぼくの間にいた. 東京都立図書館の建つ有…

ぼくが子ども(20歳以上が大人だとして)のとき,酒をうまく感じるようになるなど思ってもいなかった.しかし今,うまい. 人間ってのは不思議なもんだ.環境でいかにでも変わる.酒がうまいと感じるのは体の成長もあるだろうが,おそらく慣れの問題もあるん…

Live at Readingアーティスト: Nirvana出版社/メーカー: Geffen Records発売日: 2009/11/03メディア: CD購入: 2人 クリック: 8回この商品を含むブログ (2件) を見る

最近のバイトの楽しみは,もっぱら人に会う事になっている.もんもんとして特に笑顔も出ない研究室から飛び出して新宿を通り,バイト先に向かう. そこには気軽に話せる編集者の人やバイトの人がいる.特に最近は学校の先輩でもあるMさんに会うのも楽しみ.…

「社会起業家」「社会改良家」という職能に,どんな可能性があるだろうか.一般的な定義としては大きな枠組の中で小さな悪のようなものに介入するのが現代日本的か.さらに,それを一過性のボランティアのように終わらないためには,介入先の入念な研究と,…

久しぶりに日本映画を立て続けにみる. あまり昔のものがみれてないので「日本映画」というジャンルを系統的に語れるわけではないが,「ひらがな」の雰囲気に表象できるだろうか,ゆったりとした時間の中に流れる微妙な人間模様はにははやりリアリティがある…

ATAK,渋谷慶一郎というひと,とても気になる.音楽で音以外で気になるという人はあまりいないのだが. 次の平野啓一郎との対談,是非行かせていただきたい.

ATAK000アーティスト: Keiichiro Shibuya出版社/メーカー: ATAK発売日: 2004/12/18メディア: CD クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見るATAK010フィルマシン・フォニックスアーティスト: 渋谷慶一郎出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2…

昨日,多くの人の温もりに触れた代償なのか,久しぶりに感じた冬の夕焼けは心に染みた. 光を浴びている僕のことなど他人事のように,太陽は沈み,夜を置いていく.

わかる!使える!労働基準法―「知らない」ではすまされない仕事のルール (PHPビジネス新書)作者: 布施直春出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2007/10/01メディア: 新書購入: 3人 クリック: 95回この商品を含むブログ (15件) を見る

もう、自分を信じるしかない。他律的制約による決定と、それを生み出す自律的思考。それが正しいか否かは、もう自分の判断しかないのかもしれない、いやそうなのだ。自分が信じている人が正しいということが、必ずしも自分に対しても正しいとはなりえない。…

朝から内定先での研修。 企業という大きな存在に引っ張られるのでなく、自らの行動を促すような目的をもったプログラムと、僕個人と新しい社会の対面。最初の結節点だけあって、学ぶことは多かった。 終了後、同期と懇親。バカにみたいに笑った自分と、ここ…

「伝える」ということはどういうことだろうか. 自分が今やっている学術論文というものは,そこらのおばちゃんにもわからないといけないくらい客観的に書かなければならない.しかし,一般的には構成なども含めて論文というのは難しいものだという認識がある…

COURRiER Japon ( クーリエ ジャポン ) 2009年 12月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/11/10メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (6件) を見るHUgE (ヒュージ) 2009年 12月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009…

COURRiER Japon 2009年 12月号 講談社 アートにおける職能的変化 金融危機からの脱却の兆しは見えないが,新聞の一面には赤字から黒字への転化,公的支援の実施などどこか景気回復のような雰囲気がある.マスプロダクトからの変換,つまり経済的な打撃と社会…

バイト先の編集者の顔がだいぶやつれている.内容,量ともにヴォリュームのある本を数冊抱え,同じ建築書といえど付き合う人,扱う専門的内容の全く違うものを,同時に動かすということはかなり精神的にも疲労がたまるのだろう.COURRiER Japon,huge購入.…

そこまで値は張らないが,そこそこいいイタリアンを食す. 某建築史家御用達だけあって,雰囲気,料理ともにヴェネツィアの良き風土を表現していた.ワインがかなりうまい. やはり,食事は1人ではない方がいい.順序立ったコース料理だったので店には若干…

文章,論文というものに毎日顔を合わす.情報化の進んだ現代なら誰でもそうであろうが,単なるネットニュースや箇条書きと文章というものは一線を画す. 以前,言葉について何回か文章を書いたが,文脈あっての単語であり,そこに確定した意味が存在するよう…

この数日,のらりくらりと全く生産的でない文章ばかりブログに書いているが,これでいいのだろうか. そうではないと思ってしまえば修論の経過を,というか今日書いたものを載せればいいのかとなるがそれも違う気がする. いままでここに載せたものはレポー…

建築家 林昌二毒本作者: 林昌二出版社/メーカー: 新建築社発売日: 2004/11メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (4件) を見る対峙すべき1人.さて,現代においてあなたならどう攻める?