冬だけが現実なのではないか,と思うことがよくある.
夜明け寸前の暗闇と身にしみる冷たい気温は,心に突き刺さる.それは,唯一生きているという実感なのかもしれない.「人肌恋しい季節」などという俗語では表現できないほどの繊細さが,この季節には存在している.

建築家,山田幸司氏の訃報を知る.面識があったりするわけではないが,建築系ラジオなどで強い存在感があったからなのだろう.自分の心臓の鼓動が聞こえる.謹んでご冥福をお祈りいたします.