ノマディック美術館 グレゴリー・コルベート展
人と動物の写真を世界中で撮っている写真家の展覧会。仮設の美術館であるノマディック美術館坂茂の設計。
映像作品が3点。人は動かず動物のみの動作の作品があった。自然の中での撮影では人と動物、自然との調和が生まれているのに対し、建築(人工物)の中で撮影された写真にはどこか人の力が見える。人も自然の一部であることを思い出させるような展覧会だった。


コンテナの壁、紙の列柱、梁、テントの膜で構築された仮設の空間は、写真を浮かび上がらせる神聖な光と全体を包む闇とゆったりとした音楽で構成され、やわらかな空間に仕上がっていた。
ハードの仮設性と展示内容の整合性には意味的にも空間的にも高度なものになっている。
入場料1600円は建築をみることも含めての値段にしては少し高いのかもしれない。


ノマディック美術館坂茂