心地よい緑の中での朝。
朝日、雨上がりの水滴、笑い声。全てが朝の祝福。

ポンテヴェッキオ橋を経てミケランジェロ広場方向へ。
サンタ・マリア・デル・フィオーレを含めオレンジの屋根が視界全てに映る。どこまでも続く。

小高い丘を登りサン・ミニアート・アル・モンテ教会へ。

地上部はロマネスク様式のような小さな窓しかあいていない教会堂で祭壇がある。またその下部には四方に連続したアーチの反復によって固定された祈りの空間。完全に自然光のみで、神しか存在しない雰囲気。

日本語メニューがあるという情報があるレストランへ。しかしない。英語が会ったので助かった。
ラム、ローストチキン、魚介のパスタなどイタリアの家庭料理を食す。ラムは少し苦手かもしれないが、おいしく、楽しく食事できた。

サンタ・マリア・デル・フィオーレ。
人が一人しか通れないような通路を経て、頂上へ。所々にあいた小さなランダムな窓は奥行きを持ちフィレンツェの風景を鷲掴みにしている。

その後は話したりしながら11時頃まで広場にいる。

イタリアには自動販売機があまりない。モノを売るのも切符を売るのも人と人が直接的に接する。つまり、経済効率の優先はあまりない。人と人の関係がどこでも起きている。自動販売機、自動改札がどこにでもある日本とは違う。これを良しとするか否かは人によるが、ぼくは好きだ。情報のない町、決して相対化されない街。
イタリアにはこのことを実感できる時間と場所がある。それは夜の広場。
どこかで音楽が始まると自然と人が集まり手拍子やリズムを取りながら音楽に参加する。それは街に参加することと同義のことのように感じられた。