環境行動論
環境教育についての講義。
体験、実感からの関心、そこから動機付けを行い行動に移す。その行動を繋ぎ、広げることで恊働へ移行させ、そこでまた新たな気づき、動機付けが行われる。
このサイクルは、前回の講義であった自ら問題発見、解決への意識を必要とする現代での教育の基本となりつつある。環境問題に対する教育として「意識させること」が教育における主要な根幹になっている。アメリカの子ども博物館でも、Don't Touch ! の札をPlease Touch ! に変えるHans-on という制度が広まり、積極的に触らせ、体験として個人に還元する教育が行われている。他にも環境に対する教育として、横浜市のアクションプラン、ブラジルのフレイルの識字教育のための生活に密着した教育が挙げられる。

具体的な環境教育の提案。
環境教育の問題群として、sauve の6つの視点(1996)が挙げられる。
自然としての視点、資産としての、問題としての、生活の場としての、生存権としての、地域プロジェクトとしての視点である。
目的論的なものとして、Hackle (1993)。
1)環境管理のための教育、2)「どう記述するか」という環境解説のための教育、3)「何かを変える時にどういう仕組みでやるか」という環境変革のための教育。
一般的な知識教育の「関心」を取り上げたものとして Habermas (1972)。
1)技術的関心、2)実践的関心、3)解放的関心。
Hackle、Habermasの提言におけるそれぞれの項目は1、2、3と対応している。すなわち、1:道具、コントロール、目的達成。2:コミュニケーション、相互理解、言語。3:自由、自律、理性、正義。