久しぶりに夢を見る。というか夢というのは基本的に見ているもので、通常忘れてしまっているらしいから久しぶりに覚えておけるほどの夢を見たということか。
 それはともかく、とりあえず精神的に強烈な夢をみたということ。それは強制的に眼前に映し出させる、男として屈辱な夢以外の何物でもなかった。精神的にひどく困惑し、胸に突き刺さりすぐにでもその真意を確かめたい衝動に駆られた。しかしそれは言うほど簡単なことでもなく、その小さな針が自然に抜け落ちるのを待つしかなかった。それに脳にテレパシーを送れることが証明されてない限り事実が自分の脳に入ってくることはない。いや、これは自分に対する鎮痛剤でしかない。動物には勘というものがあり、身の危険を何らかの手段で感じることが出来るのは経験上あったことだ。おそらく今すべきことは事実を確認することではなく、これからくる事実を受け入れる覚悟をすることだ。もし幸いにしてそれが事実でなければそれは記憶の渓流として静かに流れ去るだろう。

 で、気を取り戻して外に出ることにする。今日の予定は溜まりに溜まっていた展覧会に行くことだった。8月はなんだかんだバタバタしていて、何もせずに終わろうとしていた。今月は展覧会があまり多くはなかったが見ておきたいものが今日までのものがあったので急いで回る計画を立てた。
 やるべきことを最優先していく。まず、昨日の雨でいかれた携帯の修理。こちらのスタンスは「雨」という災害的なもので仕方なく壊れてしまった感じだったが、やはり世の中は結果。水にぬれたらトイレに落とそうが雨にぬれようが「水没」判定。結局ウィルコム1万円、au5千円とられる。1.5時間ほど時間を消耗し、郵便局で写真コンテストの応募作品を提出。やっとこれで展覧会に行ける。

JRに乗り品川、原美術館、「アートスコープ2007/2008」展へ。
 研究室の子もおすすめの美術館だけに静かな住宅街に建つどこか映画に出てきそうな美術館だった。彼女が好きそうな(もちろんぼくも好きだが)佇まいで、中庭に面するカフェは休日には絶好の場所だった。が、今日は時間もあまりないので建築的なところは印象だけですまし、展示に集中して美術館を後にする。

六本木へ。
 実はあまりちゃんとはみていないミッドタウンでの「アジアデジタルアートアワード」の展覧会。図録をアンケートに答えるだけでもらえるというのはラッキーだった。

 少し空も暗くなり始めた頃、代々木八幡到着。
 ブルータス副編集長の展覧会「フクヘン。」へ。思っていたほどの規模ではなかったが、フクヘンの脳内がみれてそれはもう刺激的。

 やっとのことで帰路に付き帰宅。