一般の人が建築に触れる部分はどこか。
間違いなく日常生活だ。だが、建物は建物であり、当たり前すぎて日常の空間を意識的にみるというのはあまりないことのように思う。
そこで次はといえば旅行、展示会だろう。食器の美しさを知り、その裏まで知っていれば食事は2倍たのしいように、建物もあるコンテンツの容器であるから、その容器をしっていればもっと日常も楽しくなる。そのことをみんなに知ってほしい。日本人は景観とか街並みの話にはヨーロッパなどに比べると意識が低いと言われているが、それは建築界の閉じた状況に問題がある。安藤忠雄の講演会に一般客が多く見られるように決して一般人が悪いのでなく、建築が建築のためにあるという悪い意味での自律性が高すぎる。
建築は、みんなのものだ。みんなで作っていくからこそ時代を反映すると言える。