朝からバイトに行く。
全部で二時間もあった座談会を、要約なしで、そのままテープ起こし作業。1/3程度残っていたものを早く終わらしたいがためにほとんど休憩も取らず走りきる。
努力の甲斐あって、いつもより早く終了。いつもの感じで帰れるかと思いきや、そのままこのまえまでやっていた企画編集について意見を求められるというか、批評会のような空気に。

大半はおもしろい。対談のテーマも、人もベストな選択だと思う。
しかし担当者もいっていたが、一部やっつけ的なところが否めない。

今の時代だれでも知っているようなネタをそのままで、はっきり言って読者のことを考えているのだろうか、読者が知りたいと思っていることを真剣に考えているのだろうかと疑った。少し硬めの内容で、時間もなく、人手もなかったというのはわかる。でもそれをわかるのはぼくら身内だけでいい。全ては「買わない」という結果として帰ってくる。
一般誌でも業界誌でも、マスコミというのは誰かの敵ではない。常に読者の味方だ。味方になること、求める情報を提供する対価としてお金をもらう仕事だ。それが権力に屈しず、普通はわからない、隠れているところをあぶり出す役目。自分の主観が一人歩きして地に足がついていない状態はだめだ。それを忘れると誰もついて来なくなる。

今までその担当者がたくさん仕事をしてきた人のページを、チープでいいと言った時、仕事をする相手というのをどう考えているのだろうかと思った。仕事をいっしょにしている相手に手を抜くという行為は相手に対する裏切り行為だと思う。それを言うと、「偉い人だから急に小さくなった」みたいなことを言われた。
そうだろうか。人と人の関係というのはすごく繊細だと思う。ちょっとの仕草、行為、発言で今まで培ってきたものが一瞬で崩れ去り、二度と同じ形に戻らないということをぼくは経験したことがある。初対面でも、興味を持たれるかどうか、こっちが持つかどうかは第一印象で決まることもあり、それが最初で最後の出会いの場合もある。仲が良ければ笑って終わらしてくれることもあるだろう。でも、すくなくともぼくは誠心誠意やるべきだと思う。