水都大阪 中之島公園会場
水辺に設置されたイベント会場。「環境」を主軸とした建築的テーマを掲げ、芦沢氏と平沼氏のデザインを中心に場所が構成されている。「水」都を前面に押し出しての政治的テーマから、大阪のアイデンティティでもある河川にデザインを中心にした展開が繰り広げられている。このイベントを想像した瞬間は親水空間をうまく利用した場所の構成を期待してはいたが、やはり現実的には難しいようだ。もともと運河として発達した大阪の河川に面した中之島公園では河川と人のいる空間の乖離が激しい。そこをデザインでどうかするということ自体が難しいのではないだろうか。そしてさらに、スケールダウンを行うことを困難にしているのが、中之島の頭上を通る高速道路であろう。
唯一河川との融和を図ることへの努力が見られるのが、講演などのイベントをするために設置された建築的デバイスであるが、それ以外のインターフェイスは断絶的過ぎる。