会議の帰りに五条で降りて清水まで歩く。
雨の中少々の霧に包まれた山々、寺社建築には風情が感じられる。

まずは大谷本廟。先生が言ってた通り西本願寺のものだった。
墓地の墓の数はいつみても圧巻だった。地形以外の立体的な構成を見せない墓地のランドスケープは、まるで都市の縮図のようにせめぎ合い、領土を拡大しているようにも感じられた。
次におなじみの清水寺へ。やはり一人で行った方が視野・思考ともに広く、深くなることが感じられる。
清水寺からは懸け造りの本堂に立っても墓は木に隠れて見えない。あちこちからその方向を見てもやはり見えない。上から墓を見下ろすという行為が拒絶されているようだった。
清水の舞台からみえる京都駅方向の景観は雨のため靄につつまれ手前の樹木・森林が視覚的に強調される。現代都市というヴェールに包まれた現代人の生活から隔離されたサンクチュアリの体験をした。

ディプロマはこの霧のように先が見えない。