遠藤照明エキシビション
今回はだい3回目でヨコミゾマコトと照明設計の松下美紀の展示。
作品展示の前に置かれたコンセプトを表現する写真に砂漠や新雪の積もったばかりの山があったとおり、空間は全てを薄いシルクのような布でまとった空間。布は埋もれた照明により鈍く輝き優しい光を放ち視覚として幻想的な空間を創出させている。
布の感触、そして鈍くゆったりとした光は心地よい。しかし、どこか身体との乖離が観られるというか包み込まれるという感覚がない。それはそれでコンセプトの壮大な空間というのは実現できているとは思うのだがそれではこの小さなギャラリーでする意味がないと思う。おそらく、柱や床、天井を纏う布がありありと出過ぎていて、逆にその空間の構造体そのものを顕在化させ過ぎているのだと思う。「身体」というキーワードがないにしろ、それはこの前提としての空間があるのならば取り入れるべきだったのではないか。建築と空間と身体。この与条件はそれらを統合するためには活かせた場所ではないかと思う。