森山大道 ミゲル・リオ=フランコ 写真展 共鳴する静かな眼差し @東京都現代美術館

二人の写真家が、東京からサンパウロ、ブラジルから東京へと場所を変え、作品を作った。二人の写真家の目は、同じ雑踏のような都市であっても別々の、またそれぞれに特徴的な時間と空間を切り取る。
森山大道サンパウロは、都市の活力、汚れ、邪悪さの集合として映し出されている。都市は欲望の塊であることを表象するかのように、欲望のフィルターができている。
逆にフランコの撮る東京は性的な意味での欲望にあふれている。森山大道が全てモノクロ写真であることとは対照的に、フランコの写真は全てカラー写真。そこには80年代的な都市の色彩があふれ、まだ派手派手しく今から見ると未熟さが浮き出ているようなバブル的な欲望となっている。