春の訪れが近い。深夜に外に出ると、生暖かい空気とそれにあやかり肩を並べて座り込むカップルが目についた。少し寝てしまった罪悪感と、脳のたるみを払拭しようと訪れたコンビニで、一組の漫画単行本を見つけた。コンビニに置いてある漫画には真偽が確かでないものが多いように見受けられる。UFOや宇宙人の話や国家、芸能人などのゴシップものなど。そのなかに、「裁判員制度」の文字を見つけて、惹かれた。井上雄彦浦沢直樹など王道の漫画しか知らないぼくにとって慣れない絵ではあったが、新聞記事でしか情報をとっていないぼくは購入まで至った。