ARCHITECT 2.0 ー WEB世代の建築進化論 @EYE OF GYRE
そろそろ、多様性という言葉を使うのはやめようか。
その言葉はそれ自体で曖昧さを完結性を孕み、それ以上の思考の展開を自然にフェイドアウトさせる。「ARCHITECT 2.0」を含む同時開催されている各展覧会ではその多くの価値観の存在がある上で通史を描くことが不可能となっていた状況にWEB、社会という根底に流れるものを積極的に取り入れることで単なる縦割り的状況であった日本建築史に新たな批評を加える。
そこには作家/企業、芸術/工学といったある種のノスタルジーの背面には目を向けて来なかった歴史への反省も見受けられる。冷戦が終結し、金融危機の末のアメリカ型企業主義の崩壊を経験した現状において、二項対立を超越した新しい時代へ、第3の立場の模索のためのパースペクティブパラダイムはすでにここにある。