COURRiER Japon ( クーリエ ジャポン ) 2009年 11月号 [雑誌] COURRiER Japon 2009年 11月号
地球温暖化。地球全体が対峙すべき問題として、政治、経済界などある種共通する主題として毎日メディアに関連記事が並ぶ。
社会における命題とはいつでも、何も考えない推進力だけをもっていたことに対して、今の推進力は制約付きとして求められる。それは「エコ」という免罪符で何かしら許される、価値観の多様化とともに受け入れられる許容度が増したようにも思える。しかし、そこにマーケティング的な価値さえつけば、そこに多くの意味は必要ない、また短絡的な結果ばかりが生まれている。
この特集で組まれているコンテンツはそうではない、環境という付加価値を背に、主体として、より人間らしい生活を心がけられる事例が多く載せられている。特に、自律したエネルギー機構をもつサムソ島や難民キャンプでの太陽熱コンロには、これからの地域再生の技術的きっかけにもなるように思う。地産地消の概念は、都市や街を再生する「編集」手法の軸としてトータルなデザインのコンセプトになり得る。