携帯,パソコン,ウェブなどを使わない生活をした.終了後にはとてつもなく長い時間を過ごしたような錯覚に陥る.
携帯を使わないことは目の前にリアルにいる他者以外とのコミュニケーションを断絶し,パソコンを使わないことは今までの蓄積をまた積み重ねる行為を無化した.それは思考の逃げ道を目の前以外から抹消することであり,他者やそこではないどこかで起こっている事象を消費することを禁じることを意味した.そのせいで身体を伝っている時間以外の時間は存在せず,生身の時間をただ生きるだけなのである.それはあまりにも多くの情報や人を消費している普段の生活からメタレベルの消費を消失させることで本当の意味で生きた,ということに値するのかもしれない.