大手ゼネコン説明会へ。
社員の人たちとの懇親会も楽しかったが、買おうか迷っていた『ビルを建てる!』をもらえたのが一番うれしかった。
この本は、慶應義塾大学SFCにこの会社の社員が講師として講義を行っていたものをまとめたもの。コンセプトは「ビルはどうやって建っているか」。日経BP社らしい本を作ったものだ。
基本的に建築書や建築雑誌はその成果物だけが賞賛されている。しかし、ぼくは建築のおもしろさがそこだけにあるとは思わない。やはり、あれだけ大きなものを作り上げるそのプロセスにも、おもしろさがあるとおもう。建築設計職とはその名の通り建築の設計をする、いわば成果物の絵を描くひとだ。しかし、一般的に学生からは地味でつらいと思われている施工管理職というのは目に見えるデザインではなく、その現場の状況、人、物全体をデザインする。つまり、時間をデザインする仕事だと言える。その結果として今あちこちにある建設物がある。
この本はそのような仮囲いの中を覗くような本であり、また建築基準法やコストの問題まで、冒頭でいったようなビルが社会の中でどうやって建っているかを暴いた本だ。

ビルを建てる!

ビルを建てる!