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再読、ユリイカ。 これから、彼は、そしてその後を追う彼は、何を見せてくれるのか。ユリイカ2009年6月号 特集=レム・コールハース 行動のアーキテクト作者: 磯崎新,浅田彰,難波和彦,岩元真明,松田達,南泰裕,堀井義博,槻橋修,五十嵐太郎,秋山伸出版社/メーカ…

吉本隆明1968/鹿島 茂 平凡社 「吉本隆明って偉いんですか?」。 冒頭で挙げられる会話と同じことを私はこの本を紹介してくれた編集者の方とした。少し調べてみるととても偉大な人物であり、特に団塊の世代の人びとには多くの支持を得た人物だった。今まで…

手塚貴晴の手で描くパース (建築文化シナジー)作者: 手塚貴晴出版社/メーカー: 彰国社発売日: 2009/03/01メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (4件) を見る建築家、手塚貴晴氏のパース本。原理だけ抑えてその場でちゃっちゃと描けてしまうテ…

そうだったのか!日本現代史/池上彰 集英社 日本の現代を知るためには他にはない本。わかりやすく、マクロだが政治、経済を中心に理解が広がり、今見えている現実の裏側を把握できる。特に、バブル期の土地の軸にした社会情勢は『経済ってそういうことだった…

ユリイカ2009年6月号 特集=レム・コールハース 行動のアーキテクト作者: 磯崎新,浅田彰,難波和彦,岩元真明,松田達,南泰裕,堀井義博,槻橋修,五十嵐太郎,秋山伸出版社/メーカー: 青土社発売日: 2009/05/01メディア: ムック購入: 6人 クリック: 38回この商品を…

10+1 No.50 特集=Tokyo Metabolism 2010/50 Years After 1960 東京、資本主義、そして建築のために再読。 八束はじめ氏などによる丹下健三の隠れた経歴。意匠、作家性などの典型的でストレートな建築論ではなく、社会資本の増強という状況のなかでヴォリュー…

PLUTO 8/浦沢直樹 小学館 何かを突き詰めるということ。それは人間である以上絶え間なく生まれる欲望。しかしそれは時に戦争を生み、倫理の破壊を行う。「ロボット」は人工知能を搭載し、自分を人間だと思い込む。人間は知能を埋め込み、生きる。それは本当…

週刊 東洋経済 2009年 6/27号 [雑誌]出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2009/06/22メディア: 雑誌 クリック: 1回この商品を含むブログ (6件) を見る

まだ昨日の余韻が残っている。「思想地図 vol.3」のシンポジウムで藤村龍至氏が「建築は政治だ」といったことがまだ頭にある。 建築は政治である。そうともいえる。中国でのオリンピック時の建設ラッシュやスターリン、ヒトラーなど、建築を意識した政治家は…

エイチ7月号 カット2008年7月増刊号すいません。即買いです。最強すぎる。

思想地図vol.3特集・アーキテクチャ/東浩紀, 北田暁大 日本放送出版協会 とりあえずプログマティズムを中心に。 東浩紀氏はシンポジウムの冒頭でファシズムのそれのような権力ではなく、象徴の存在しない見えない深層の権力に支配された時代に私たちは生き…

OZ magazine 2009年 07月号 スターツ出版 「アート」の定義ってなんだ?現代では古典的美術史上で語られる大上段に構えた「アート」からは私たちの身近になっていることだけは確かだ。危険を承知で言えばそれは単に視点だけの存在なのかもしれない。アート作…

f植物園の巣穴/梨木香歩 朝日新聞出版 タイトルと文体で即座に購入を決めた小説。作家はかの有名な『西の魔女が死んだ』の梨木香歩。といってもこの本を買ったときは新人作家かと思っていたが。 植物園に勤める男が、ふとあるときから非現実の世界に迷いこ…

翻訳語成立事情/柳父 章 岩波書店 翻訳と日本の近代/丸山眞男, 加藤周一 岩波書店 明治大正 翻訳ワンダーランド/鴻巣友季子 新潮社 言葉。それは本当に不思議なものだ。 人によって定義は違うし、自分にとっての言葉は自分の行動を発展することも、隠蔽す…

建築・権力・記憶―ナチズムとその周辺/ヴィンフリートネルディンガー, Winfried Nerdinger, 海老澤模奈人 鹿島出版会 一応の読了。従来の建築史的観点からは欠落していた、イデオロギー、時代情勢の観点を組み込んだナチズム建築を中心にした建築史書。物質…

日経アーキテクチュア 特別号 商空間・インテリアデザイン 建築は軽いのか、重いのか。都市と人、経済と芸術の間に位置するという建築、または建物という概念は、時代性によりどちらか一方に傾倒することで一方を犠牲にしてきたとも言える。 しかし昨今の状…

ユリイカ2009年6月号 特集=レム・コールハース 青土社 レム・コールハース。ジャーナリスト、脚本家という異色の経歴をもち、その職能でもある行動力と洞察眼、パフォーマンスを駆使して文化的、非生産的アウトプットとして捉えられていた(捉えていた)「建…

生物と無生物のあいだ、動的平衡/福岡 伸一 講談社、木楽舎モダニズムの終焉から現代に至るまで芸術、デザインの分野でも様々な模索が行われてきた。自律性を求めるがゆえの文化、周縁との断絶。大きなイデオロギーである完結的な機能と表現。都市において…

存在の耐えられない軽さ/ミランクンデラ 集英社 小説とは何なんだ。 ストーリーを構築し、人生を描く。人の心を描き、人生の暇つぶしになる、少なくともこの物語はそんな軽いものではない。「小説は自分自身の延長上に描かれるものだ」と作者自身が「私」と…

日経ビジネス 090518 特集「激安デジタルの脅威」 ソニー、パナソニックなど超優良メーカーの発祥の地として名高かった日本に迫る危機。それが激安デジタル製品だ。今回の号の特集では液晶テレビ、携帯電話など高機能高品質で多くの利益を上げてきた企業が韓…

1995年以後―次世代建築家の語る現代の都市と建築/藤村龍至、TEAM ROUNDABOUT編著 エクスナレッジあとがきにある、32組の作家像を提示すること、これはこの本のもつ大きな価値の一つである。しかし、これがもし、どこからか現れたフリーのジャーナリストによ…

「51番目のハローワーク」 パネラー:五十嵐太郎、山中新太郎、橋本憲一郎、新堀学、田村誠邦 @文京区求道会館 五十嵐氏、橋本氏、山中氏それぞれの「職能」に関する講演のあと、アークブレイン代表の田村氏、新堀氏を交えディスカッション。 五十嵐氏の企…

1995年以後―次世代建築家の語る現代の都市と建築/藤村龍至、TEAM ROUNDABOUT編著 エクスナレッジ前回に引き続き、内容のまとめを少し。 他のブロガーの方のなかにはどこから読んでもよい、という感想が記されていたし、特に脈絡のなさそうな順番で並んでい…

ー「サマヨイザクラ」

サマヨイザクラ 裁判員制度の光と闇 上下/郷田マモラ 双葉社法律の知識のない一般市民が補充裁判員2名を含め計8名選定され、刑事事件の判決に関わる裁判員制度。09(H21)年5月21日にスタートする。 タイトルにもあるように、現段階で想定できる裁判員制…

1995年以後―次世代建築家の語る現代の都市と建築/藤村龍至、TEAM ROUNDABOUT編著以前から発言は気にしていたものの、ちゃんと形になったものが出ていなかったので待ちに待ったといえば待ちに待った本だ。以前もこのブログに雑誌記事のまとめの感じで書いた…

大手ゼネコン説明会へ。 社員の人たちとの懇親会も楽しかったが、買おうか迷っていた『ビルを建てる!』をもらえたのが一番うれしかった。 この本は、慶應義塾大学のSFCにこの会社の社員が講師として講義を行っていたものをまとめたもの。コンセプトは「ビル…

塩狩峠/三浦綾子 新潮文庫 著者がキリスト教だということは最初に少し見ただけであったが、読み進めていると聖書を読んだ事のない人への解説も込めた小説なのではないかという気がしてくる。時代背景もあって最初はキリスト教に対して疑いもあった主人公だ…

病み上がり、いろんな人に会っておくという名目上理系の小規模説明会に行くが、この時期になるとまったくリアリティがなく、少し興味を持った企業数社でギブアップ。 理系と文系の説明会は少し雰囲気が違う。理系の人には波長が合っていいのかもしれないが、…

電車に乗っていると養護学校の生徒の人たちと先生が乗ってきた。 遠足かなにかの帰りらしく、5、6人はいたかもしれない。すごく静かに立っている子、申し訳なさそうに手摺を持っている子、先生と楽しそうに話をしている子。 ある程度の存在感があるのは確か…

バイト先でテープ起こしをしている。 テープ起こしというのは、建築家などへインタビューした内容を文字に起こす作業だ。出版社ではおなじみの作業ではないだろうか。 編集者の人の取材を文字に起こしているとそのやり取りに驚くことがある。はじめは少しし…